中秋の名月と月下美人

昨日は中秋の名月。昨日の月は本当に名月でした。

月下美人」という名の植物があります。
なかなか花を咲かせてくれないのですが、純白のかなり豪華な花びらを持つその花は甘い香りを強く放ち、その名の通り日が暮れて月の出る頃に咲き始め、明け方にはもう花びらを閉じてしまいます。
3年前、真宮さんに苗を譲ってもらい、そのあと中澤自動車からもひと鉢もらったのですが、そのふた鉢が昨日、東の空に赤い月が昇った頃、同時に合計4つもの花を咲かせてくれたのです。
真っ白い巨大な花と大きな赤い月、庭中に立ち込めた香り。昨夜は数年前の皆既日食以来の天体ショーでした。

そこで考えてしまうのですが、月の出る時間に咲き始めるから「月下美人」なのだと思っていましたが、昨日の花たちは中秋の名月に合わせて咲いたのでしょうか?そうでなければ出来すぎた話です。
女性が満月に合わせた出産や生理の波を持っていることは知られていますが、こういうことはなかなか科学的実証が得られません。「なんだかよくわからない出来事」に分類されます。
自然科学というものは、「こうすればこうなる」と実証できることばかりを崇めて、「なんだかよくわからないもの」は無視してなりたっていますが、女性のそんな出産も、整体がやっていることも、生き物の命もすべて「なんだかよくわからないもの」の範疇です。命というのは、その「なんだかよくわからない」ところから来て、そこへ帰っていきます。

でも、そのなんだかよくわからないものの力が地球規模で弱まってきているのではないかなという危機感を感じることはないでしょうか?僕は最近、そのことばかり考えています。コロナウイルスはこのことに関して何も悪いことはしていません。問題があるのは人間の経済活動です。

だから、昨夜は州子と二人、月下美人の放つ香りに包まれながら月を見上げて、なんだかよくわからない力の中に身を浸して過ごしていました。
こういう特別な出来事はまだ他にもきっとどこかに隠れています。それを、よく気をつけて探していきたいものです。