臨月の夏

長女の春香が臨月に入った。
春香には毎月、「愉気便り」製作のためのパソコンでのデザイン作業をお願いしている。
こちらは毎日の仕事で女性と見れば「目の疲れに気をつけてね」「パソコンはほどほどにね」などと言っているのに、自分の娘にこんな仕事をさせていいのかと本当は心苦しく思っていた。
だからお腹の子が逆子になって、検診で「このままだったら帝王切開です」と言われて青くなってやってきた時も「オレのせいか」と思ってしまうのだけれど、お腹に愉気をしてあげればその場で逆子が元に戻ってしまうような気の通りの良さが母子ともにあって、このままなんとかいってくれよと思うのだけれどやっぱりなにかが起こるものです。
本人は、「ヨガをやっていて足を滑らせた」と言っているが、妊婦は足を怪我してはいけないものだ。最も怖いのは速度のある打撲だが、ヨガのようなギリギリの体勢で起こるアクシデントもあってほしくないものだ。
出産を目前に股関節を痛めるという目を覆いたくなるようなことだったが、それでも股関節から足先まできちんと気が通るようになっているので大丈夫だとこちらは思っていた。
ところが先日、足がむくみ出したと言うので家まで行ってみて別の問題が見つかった。ここのところの猛暑でずっとエアコンの効いた部屋で過ごしているらしい。足が痛くてあまり動けずエアコンが効いていれば足がむくむのは当然だ。女性の生殖器とエアコンは相性が悪い。
ところがエアコンのない生活をしようにもどうにも家の風通しが悪い。「なんでこんな風の通らない家に住んでるんだ」と文句も言いたくなる。
体を整える話は、いつも生活の仕方の話になるものだ。