中毒に気がつく その2

僕がアルコールを吸い込んで中毒症状を起こしたことは先日書きました。
肩から首まで腫れ上がって左腕がまったく使えなくなったほどだったので、結構ひどかったのだと思います。自分自身でこういう経験をして初めてわかることもあります。
州子に中毒操法をしてもらうと胸が開いて一気に息が入り始めました。整体操法の凄さを改めて感じることができました。
起きた症状がコロナウイルスに感染した時のものと似ていたのですが、動揺して不安になって呼吸器の働かない状態で部屋に閉じこもってしていたら本当に感染してしまうかもしれません。でも、中毒だとわかったので、薪を運んで草刈りをしてといった庭仕事をして汗をかいているうちに抜けて行きました。

僕たちは身体の観察をして肝臓が腫れていれば「中毒だな」ということがわかりますが、誰でも自分で自分の異常が中毒を起こしているとはわかりづらいものです。そして、もとより自分で「これをすれば中毒を起こす」とわかってやっている人もいないと思います。気付くのはいつも起きてしまってからです。

モモコが顔を腫らしてやってきた時、「どうしてこんなことになったかがわからない」と言っていました。でも、起きていることは中毒症状だったので、「近くで農薬撒いたりしてなかった?」と聞くと、「そういえば、蟻が家の中にたくさん入ってきたことを話したら、大家さんが殺虫剤を撒いてくれたみたいで、その臭いがずっと気になっていました。私は世間話で話しただけだったのに」

この大家さんは親切心でやってくれたようですが、「虫にはこの薬が効きますよ」ということは知っていても、居住空間に殺虫剤を撒くと住んでいる人がどうなるのかまでは想像できなかったようです。これはよくある話です。

昨日は「庭に除草剤を撒かれたくない」という電話がありました。
嫌なら撒かなければいいだけの話ではないかと思ったのですが、頼もうとしている植木屋さんに「熊笹の根はすごいから除草剤を使わないと退治できない」と言われたというのです。
でも、これだけ本人が除草剤を嫌だと思っていて(だからうちに電話してきたのでしょうから)、それで撒かれてしまったらこの先ずっと胸の中に嫌な感じが続くでしょう。このコロナ禍の時期にそんな思いをすることは避けたいものです。それに、熊笹だろうがなんだろうが地上部を刈り取ることを地道に続けていればいずれなくなるものです。まあ、それはここでは関係ないことですが。

殺虫剤や除草剤といった毒を撒く行為を消毒と呼ぶとき、その人の念頭にあるのは邪魔者を排除するということだけです。その他の、いなくなったら困ってしまう常在菌を殺していることや、人の免疫力にどう影響しているかは想像外のはずです。
毎年初夏にはこういうことで中毒を起こしている人の話が後をたたないのですが、今年はコロナの影響で除草剤や殺虫剤の使用量が増えていないかと気になります。最近、畑で噴霧器を背負っている人がよく目に付くのですが、これは僕の方が過敏になっているのでしょうか?